作業療法の核を問う

図111.jpg

作業療法の核を問う!というテーマで

学会シンポジウムが何度も開催されたことをご存じでしょうか?


第9回日本作業療法学会(1975年)
 シンポジウム「私の考えるOT」

ここから作業療法って何?の議論が開始された!




そして

第20回日本作業療法学会(1986年)
 シンポジウム「作業療法・その核を問う」

第21回日本作業療法学会(1987年)
 シンポジウム「作業療法・その核を問う-Ⅱ-」

第23回日本作業療法学会(1989年)
 シンポジウム「再び作業療法の核を問う」



このように,3回も同様のテーマで議論がされています.





第9回日本作業療法学会(1975年)
 シンポジウム「私の考えるOT」 では

歴代のOT協会会長となられた皆さんのお名前がずらり

皆さんの現時点で考えるOTとは?が語られました.


抜粋しますと

①OTのユニーク性は心身を一体として働きかけるところにある

②社会的,身体的,心理的「痛み」の軽減する過程がOTである

③アクティビティーを効果的にせしめたときにOTの役割が果たされる

④OTとは実際生活の中で始まり,終わるものである

⑤ニードに応じてPTのような仕事もせざるを得ない状況で働いているが
その中に道を見出している

という感じでした.





①~④は作業療法らしいザ・作業療法というご発言ですね.

そしてこの辺りから出てきた⑤の発言!

PTのような仕事をするOT!この流れが生まれてきています.








続いて

第20回日本作業療法学会(1986年)
 シンポジウム「作業療法・その核を問う」



ここでは,私の読んだ感覚ですと

1986年に先人たちは,作業療法の核を求めて
OTが導くクライエントの最終目標はどこか?
そしてどのように導いているのか?を話し合ったと感じます.





そしてまとめられた意見では


作業療法は人のしあわせを最終目標としている

Occupation(作業や活動)は人を癒す

従って作業療法は作業や活動を用いて人を癒し,ひとのしあわせを追求する


となっていました.








そして

第23回日本作業療法学会(1989年)
 シンポジウム「再び作業療法の核を問う」 では


核は「作業」である

activityや生活を治療手段とする体験学を視点に持って
事実に挑む点は作業療法の核と考えられる

具体的な実践としての核は「作業を使って治療効果をあげる,その使い方」にある



としていました.


作業療法の核は「作業」です!!

作業療法は「活動や生活の体験学」です!









そこで気になるのが,

第9回日本作業療法学会(1975年)
 シンポジウム「私の考えるOT」 で出てきた

ニードに応じてPTのような仕事もせざるを得ない状況で働いているが
その中に道を見出している

この流れです.




第20回日本作業療法学会(1986年)
 シンポジウム「作業療法・その核を問う」

この時に,

神経発達的アプローチ,神経生理学的アプローチは
理学療法と重複している!

遊びは保育業務と重複!

ADLは養護訓練と重複!

家族指導は全職種と重複!



アイデンティティーを失う要因についてまとめられています.

機能訓練の背景とする神経発達的アプローチ,神経生理学的アプローチは
OTがアイデンティティーを失う要因の一つと示されたのです.





そして

第23回日本作業療法学会(1989年)
 シンポジウム「再び作業療法の核を問う」 では

アメリカの作業療法の流れを背景に検討がされました.

アメリカは身体障害者に対する作業療法で手工芸の使用状況を研究したら
28%の人が手工芸を用いていなかった!
そして手工芸を用いている72%の内の約半数は20%以下の頻度でしか使用しない.

何をしているかというと,ADLと運動療法に時間を割いていた!とのことで

「作業療法の逸脱」と呼んだそうです.



しかし,彼らは作業療法を受けている患者の多くは,まだ目的活動が
行えるくらいの動作活動の水準ではなく,❝補助的❞な治療手段を
行う必要があると主張しました.
これを目的活動を行うことを可能にさせる ❝準備❞ として
作業療法の共通手段となり,作業遂行の準備活動が捉えられた

という記述がありました.



これを受けてか,日本の作業療法の中でも

神経生理学的なアプローチが色々な分野に入ってきて,それの方が
短時間に,しかも正確に機能を回復するといった作業療法が,
作業療法を行う「前段階」としても無視できなくなり,
ある場合には その作業療法の全時間をそれに費やすようなことにもなります.
そしてある作業療法士にとっては,それが作業療法だと思う様になり,
そうなると周りから作業療法士の本来の仕事は何かといった批判を
浴びることになるのです.そこで「核を問う」というテーマができたのです.

というご発言があったり,



いわゆる機能訓練の扱いに困っている感じで
「核を問う」のテーマは終了しました.




機能訓練は作業療法の準備!

それに全時間を費やすのは違う!

それが作業療法とするとアイデンティティーを失う!






ちなみにこの機能訓練の扱いにWFOTが一つの見解を出しています.

機能訓練はOT実践の中に位置づけられるかもしれないが、
作業療法の周辺知識・技術であり、作業療法実践の中核ではない





まとめますと


作業療法の核は「作業」です!!

作業療法は「活動や生活の体験学」です!


機能訓練は作業療法の準備!

それに全時間を費やすのは違う!あくまでも補助的に使おう!

機能訓練を作業療法とするとアイデンティティーを失う!




このテーマで湘南OT実施します!!

お待ちしております<(_ _)>

録画配信あります!!当日参加or年パスのみ

https://shounanot.wixsite.com/shounanot/schedule

4月作業療法の核を問う.jpg




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